秋の2日間,八千穂で登ってきた
先ずは,「キャンプ場まで3kmエリア」
アプローチの余りの急坂ぶりに焦る
岩前に着くと思った以上に下地の平らな部分が狭い
その先はこれまた結構な急坂でその先は崖
落下時に尻もちを付くと後ろに転がってそのまま崖下だろう
そのなこんなで,『初段 左』に取りつくのを暫し躊躇する
意を決して岩に触る
トラバース部分のムーブができ,核心であろうハイステップをこなし
そこから安全マージンを取って2度ほど降りたが何とか完登
最後のガストン2連発はミスらないで良かった.
帰りはこれまた滑りながら急登を登って車へ
『初段 右』もやりたかったが,上部がびしょびしょだった
この日は11月とは思えない暑さで,ブヨに二か所,蚊に一か所刺される
マットの上を闊歩するマダニは退治しておいた
車に戻るとありえない数のテントウムシが群がっており少し引く
オオトビサシガメも5匹ほどいた
テントウムシを払いながら車の入り,クーラーをつけて暫し涼む
登ろうと思っていた課題はもう『覚醒 2段』しかない
もうこの課題を避けられない状況になる
「ミラークラックエリア」に偵察に行くと思った以上に岩が高い
マット2枚を担ぎ上げ,岩に取りつく
ランジに数回躊躇しつつ突破
中間部のムーブ構築のトライを重ねて最後の一手へ
ここにきて核心のポケットが濡れていた
トライの度にチョークをまぶしてクライムダウン
ブラッシングできないがトライで手が濡れないレベルに乾いた
が,どうしてもムーブを起こすほど信用できない
指先に伝わる岩の冷たさと湿気り感
ポケット周りの苔も青々しているので当然か
結局一度もムーブが起こせずに気持ちが折れて敗退
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最初のランジ |
2週間後,再度「覚醒」へ
今度は軽く雪が積もっている
上部の雪を下ろしてトライ
先日と比べてポケットのフリクションが段違いによい
ホールディングを少し変えたことも相まって問題なく核心の一手が起こせた
結局上部で落ちることはなったが,
マットが2枚だし一人なのでリスク管理は大事だろう
過信せず岩との駆け引きができた
登れてしまうと初段位に感じるが,
ここまでの道のりは長かった
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核心前のチョークアップ |
この課題を登りたくて八千穂に来始めたにもかかわらず
来るたびに他の課題でお茶を濁した
常に頭の片隅に引っ掛かっていた
探しに行く時間的余裕もあったのに避けていた
やるものが無くなって初めて岩と向き合う決意ができた
むしろ尻を叩かれて・・・
覚悟が決めきれなかった気持ちの弱さが出てしまった